今日の独り言は興味深いこのニュースについて、私見も含めて考察してみようと思います。
学力低下はコロナのせい? 専門家が指摘する「本当の理由」とは | 毎日新聞

学力低下は本当に「コロナのせい」なのか?—制度と家庭の変化に目を向けて
2025年9月16日に報じられた「学力低下はコロナのせい? 専門家が指摘する『本当の理由』とは」というニュースは、教育現場における深刻な課題を浮き彫りにしました。
文部科学省の調査によれば、小中学生の学力が複数教科で大幅に低下しており、特に英語では前回比で約23点の下落が見られたとのこと。

📉 コロナ禍の影響は「きっかけ」に過ぎない?
報道では、休校や対面授業の制限が学習機会を奪ったことが主因とされています。
確かに、オンライン授業の質や接続環境の不安定さは、子どもたちの理解を妨げたでしょう。
しかし、私が注目したのは、教育評論家の松本肇氏が指摘する「スマホ通知」と「親の教育観の変化」です。
スマホやタブレットの普及は、GIGAスクール構想の加速によって一気に進みました。
学習ツールとしての可能性を秘める一方で、通知による集中力の分断や、娯楽コンテンツへの依存が学習時間を侵食している現実もあります。
🧠 二極化する学習意欲と制度の限界
さらに見逃せないのが、「学力の二極化」です。意欲的な子どもはタブレットや塾を活用して学力を伸ばす一方、学習習慣が定着していない層は、コロナ禍を機にさらに学びから遠ざかってしまった。
この構造は、単なる個人差ではなく、制度設計や家庭環境の変化によって生まれたものだと感じます。
現場の教員からは「アクティブラーニング偏重で基礎力が育たない」「教員不足で授業準備が追いつかない」といった声も上がっており、報道と現場の認識には大きなギャップがあります。
🏠 家庭教育力の低下と「躾」の再定義
私自身、広島の教育現場や制度設計を見てきた中で、家庭教育力の低下が学力低下の根本にあると感じています。
スマホの管理、学習習慣の形成、読書や新聞に触れる機会の提供など、家庭が担うべき役割が希薄になっているのではないでしょうか。
「学校生活が楽しいなら成績にこだわらない」という保護者の意識変化も報告されていますが、これは教育の本質を見失う危険性を孕んでいます。楽しさと学びは両立できるはずです。
✍️ まとめ:数字の裏にある「構造的な問題」に目を向けよう
学力低下は、単なる「コロナの副作用」ではなく、制度・家庭・社会の変化が複雑に絡み合った結果です。
報道が伝える数字の背後には、現場の疲弊や家庭の変容、そして教育政策の方向性のズレが潜んでいます。
今こそ、教育の「土台」を見直す時ではないでしょうか。
基礎学力の再構築、教員支援、家庭との連携強化
——これらがなければ、次の世代の可能性は閉ざされてしまうかもしれませんね。
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