10月1日といえば、衣替え、日本酒の日、コーヒーの日など、季節の節目を彩る記念日が並ぶ日。
制度や文化に関心のある私にとって、この日は「法の日」や「デザインの日」としても意味深い日ですが、今年は少し視点を変えてみたいと思います。
実はこの日、日本人の甘味体験を変えた2つのスイーツが発売された記念日でもあります!!
森永製菓の「ミルクチョコレート」と、グリコの「ポッキー」。

どちらも単なるお菓子ではなく、時代とともに進化し、世代を超えて共有される文化資産となっています。
🏭 森永ミルクチョコレート:国産チョコの夜明け
森永製菓が「ミルクチョコレート」を発売したのは1920年代。
輸入品が主流だった当時、国産で安定した品質のチョコレートを提供することは、製菓業界にとって革命的な挑戦でした。
それまでのチョコレートは高級品であり、庶民が気軽に手に取れるものではありませんでした。
森永はその壁を壊し、「甘さ」「口溶け」「価格」のバランスを追求することで、チョコレートを日常の楽しみに変えました。
私自身も、遠足の前日に母が買ってくれたミルクチョコレートを思い出します。
銀紙をめくる瞬間の高揚感、口に広がる濃厚な甘さ——それは単なる味覚ではなく、記憶と結びついた感情体験でした。

🍡 ポッキー:スナックの革命児
一方、グリコの「ポッキー」が登場したのは1966年。
世界初の「棒状チョコレート菓子」として、食べやすさとデザイン性を両立した革新的な商品でした。
「手が汚れない」「ポキッと折れる音が楽しい」「友達と分けやすい」——
そんな細やかな工夫が、ポッキーを単なるお菓子からコミュニケーションツールへと昇華させました。
発売当初はチョコレート味のみでしたが、時代とともにイチゴ、抹茶、極細、贅沢仕立てなど多様なバリエーションが登場しています。
今では世界30カ国以上で販売され、11月11日は「ポッキー&プリッツの日」として定着しています。
ですが、その原点が10月1日であることは、意外と知られていない。
「始まりの日」としての10月1日は、ポッキーにとっても意味深い日なのです。

🧠 なぜこの日なのか?10月1日の意味
10月1日は、制度的にも文化的にも「切り替え」のタイミングです。
衣替えに象徴されるように、夏の軽やかな味覚から、秋冬の濃厚な味覚へと移行する日でもあります。
チョコレートやスナックの需要が高まるこの時期に、発売日を合わせたのは、マーケティング的にも理にかなっています。
企業は単に商品を売るだけでなく、季節感や生活リズムに寄り添うことで、消費者との関係性を築いてきたのです。
✍️ Takumiの視点:記念日を「味」で記憶する
制度や歴史に関心がある私にとって、10月1日は「法の日」でもあり、「デザインの日」でもあります。
しかし、今年はあえて「味覚の記念日」としてこの日を捉えてみたいと思います。
森永ミルクチョコレートとポッキー——
この2つの発売開始日は、日本人の甘味体験の原点であり、世代を超えて共有される文化資産です。
記念日を「味」で記憶するという感覚的なアプローチも、制度や歴史を身近に感じる一つの方法かもしれません。
そして何より、お菓子は人を笑顔にする力を持っています。
それが制度や経済とどう関わっているかを考えることは、私にとって「文化を味わう」ことでもあるのです。
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