はじめに
みなさん、今日11月25日が「OLの日」って知っていましたか?
実はこの日は、1963年に雑誌『女性自身』で初めて「OL(Office Lady)」という言葉が使われたことに由来しています。
さらに1994年には、働く女性の交流団体「OLネットワークシステム」が記念日として制定しました。
今年の2025年で31年になります。
「OL」という言葉は一度は耳にしたことがあると思いますが、その誕生にはちょっとしたドラマがあるんです。
そして今の時代に照らしてみると、ジェンダーや働き方の変化を考えるきっかけにもなります。
今日はそのあたりを、歴史と現代の両面から見ていきたいと思います。

「OL」という言葉が生まれた背景
戦後の日本では、会社で働く女性を「職業婦人」や「BG(Business Girl)」と呼んでいました。
しかし「BG」という言葉は英語圏では「娼婦」の意味もあって、NHKが放送禁止用語にしてしまったんです。
そこで『女性自身』が新しい呼び方を一般公募し、選ばれたのが「Office Lady=OL」。
1963年11月25日に誌面で初登場し、瞬く間に広まっていきました。
当時は高度経済成長期で、事務職として働く女性が急増していた時代。
そんな社会の流れを象徴する言葉として「OL」が定着したわけです。
記念日の制定
1994年になると、働く女性の異業種交流サークル「OLネットワークシステム」が「OLの日」を制定しました。
目的は、働く女性の存在をもっと社会に認識してもらい、交流やキャリア形成を応援すること。
つまり「OLの日」は、単なる言葉の記念日ではなく、女性の社会進出を象徴する日でもあるんです。
今の時代に「OL」という言葉を考える
ただ、現代では「OL」という言葉に違和感を持つ人も少なくありません。
- 「男性は『サラリーマン』なのに、女性だけ特別に呼ぶのはどうなの?」
- 「事務職のイメージが強すぎて、キャリア志向の女性には合わない」
- 「そもそも性別で呼び方を分ける必要ある?」
こうした声もあり、最近では「会社員」「ビジネスパーソン」「キャリアウーマン」など、よりニュートラルな言葉が使われることも増えています。
働き方の変化と「OL」の再定義
昔の「OL」は、若い未婚女性が事務職で働く姿をイメージしていました。
でも今は、女性が営業や企画、研究、経営など幅広い分野で活躍しています。
結婚や出産後も働き続ける人も増え、働き方はどんどん多様化しています。
テレワーク、副業、フリーランスなど新しいスタイルも広がっていて、「OL」という言葉だけでは現代の働く女性を表しきれないのかもしれませんね。

「OLの日」をジェンダー視点で考える
「OLの日」を振り返ると、言葉の持つ力を改めて感じます。
呼び方ひとつで社会の価値観や固定観念が作られてしまうんですよね。
- 女性だけを特別扱いする呼称は本当に必要なのか
- 男女関係なく「会社員」として呼ぶ方が自然ではないか
- 誰もが自分らしく働ける社会を目指すために、言葉もアップデートしていくべきではないか
こうした視点で「OLの日」を考えると、単なる記念日ではなく、未来の働き方を考えるきっかけになると思います。
まとめ
今日の「OLの日」は、1963年に誕生した「OL」という言葉の歴史を振り返ると同時に、今の働き方やジェンダー平等を考えるチャンスでもあります。
昔は女性の社会進出を象徴する言葉でしたが、今ではその枠を超えて「働き方の多様性」や「ジェンダー平等」を問い直すきっかけになっています。
「OLの日」をきっかけに、働く女性の歴史を振り返りつつ、これからの働き方を一緒に考えてみませんか?



コメント