10月20日、北海道・稚内で今季初の「初雪」が観測されました。
これは全国の気象台で今季初の初雪の便りとなり、いよいよ冬の足音が聞こえ、2025年冬が到来してきました。

平年より1日遅い初雪
稚内地方気象台によると、今年の初雪は平年(10月19日)より1日遅く、昨年(2024年)と比べても1日遅い観測でした。
空に流れ込んだ寒気のタイミングによるもので、今年は11月中旬並みの寒気が早くも北海道を覆ったことが影響しています。
ちなみに、稚内の初雪の平年値は10月19日で、過去30年間の平均に基づいています。
◆ 今年の寒気は“強め”のスタート
今回の初雪は、週末に通過した低気圧や寒冷前線の影響で、上空1500m付近に−6℃以下の寒気が流れ込んだことが要因です。
これは平地でも雪が降る目安とされる寒気で、稚内では気温が3℃台まで下がり、雨に雪が混じる形で初雪が観測されました。
◆ 2025〜2026年冬の気象傾向
気象庁や各気象予報士の見解によると、今季の冬は「早く到来し、厳しい寒さと大雪の可能性が高い」と予測されています。
● ラニーニャ傾向で寒気が南下しやすい
冬の前半(12月〜1月)は、ラニーニャ現象に近い気圧配置が予想されており、寒気が南下しやすくなる見込みです。
特に日本海側では、海面水温が高いため雪雲が発達しやすく、局地的な大雪に注意が必要です。
● “短秋急冬”の傾向
秋が短く、急に冬が訪れる「短秋急冬」の傾向が強まっており、12月から一気に寒さが厳しくなる可能性があります。
北陸地方では、シーズン初めから短時間強雪の恐れもあるとの予報も出ています。
◆ 地域別・寒候期予報まとめ(2025年12月〜2026年2月)
以下の表は、気象庁が発表した寒候期(冬季)の地域別予報をまとめたものです。
気温傾向と降水量・降雪量の見通しを地域ごとに整理しています。
地域 | 気温傾向 | 降水量・降雪量傾向 |
北日本(北海道・東北) | 平年並〜やや高め(30〜40%) | 日本海側:平年並〜やや多め 太平洋側:少なめ |
東日本(関東・甲信・北陸) | 平年並(40%)またはやや高め(30%) | 日本海側:多め 太平洋側:少なめ |
西日本(近畿・中国・四国・九州) | 平年並(40%)またはやや高め(30%) | 日本海側:平年並〜やや多め 太平洋側:少なめ |
沖縄・奄美 | 平年並〜やや高め | 曇りや雨の日が多く、平年並 |
◆ 冬支度は早めに!
初雪の観測は、冬の準備を始める合図でもあります。
スタッドレスタイヤの交換、暖房器具の点検、冬用衣類の準備など、早めの対策が安全・快適な冬を過ごす鍵となります。
特に今年は、寒気の流れ込みが早く、雪の降り始めも前倒しになる可能性があるため、油断は禁物です。
◆ まとめ:2025年冬のポイント
- 初雪は平年並みのタイミングで観測され、寒気の流れ込みは強め
- ラニーニャ傾向により、寒気が南下しやすく、日本海側は大雪の可能性
- 寒候期予報では、全国的に平年並み〜やや寒い傾向
- 地域によっては短時間強雪やドカ雪のリスクも
- 冬支度は10月中から計画的に進めるのが安心
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