以前のブログ(国内 金価格、ついに1グラム2万円突破!プラチナも上昇中)にも金価格上昇の記事をかきましたが、米国現地時間2025年10月7日、ついに1オンス=4,000ドルを突破したとのことです。
米国の金取引価格が「初の4000ドル突破」、その背景には何が | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
これは過去45年間でインフレ調整後のピークを超える歴史的な水準であり、世界の金融市場に大きなインパクトを与えています。
では、なぜここまで急騰したのでしょうか。
そして、今後どこまで上昇する可能性があるのでしょうか。

■ 急騰の背景:複合的なリスクと構造変化
- 地政学的リスクの高まり
ウクライナ情勢、中東不安、米中対立など、世界は不確実性に包まれています。
こうした状況下で「安全資産」としての金への需要が急増しました。 - FRBの利下げとドル安
米連邦準備制度理事会(FRB)は景気減速を背景に利下げを再開。
ドルの価値低下が進み、金の魅力がさらに高まりました。 - 中央銀行の大量購入
中国をはじめとする新興国の中央銀行が、ドル依存からの脱却を目的に金を積極的に買い増し。
外貨準備における金の比率は過去最高水準に達しています。 - 投資資金の流入
欧米の機関投資家や個人投資家によるETF購入が急増し、需給構造が強気に傾いています。

■ 今後の予測:5,000ドルは現実的か?
専門家の見方は総じて強気です。
- ユリウス・ベアの予測
3カ月以内に4,150ドル、12カ月以内に4,500ドルを目標とし、さらに3~5年にわたり中央銀行の買いが続くと予測。 - 短期的な調整リスク
急騰局面では10~15%の調整が過去にも見られました。
4,000ドル突破後、一時的な利益確定売りが入る可能性は否定できません。 - 長期的な構造要因
世界的な債務膨張、インフレ圧力、ドルへの信頼低下という構造的な問題が続く限り、金は「恐怖の指標」として買われ続けるでしょう。
5,000ドル到達は、数年以内に現実味を帯びるとの見方が強まっています。
■ 投資家への示唆
- 分散投資の一環として金を検討
株式市場やAI関連資産に過熱感がある中、金はリスクヘッジとして有効。 - ETFや金鉱株も選択肢
現物だけでなく、流動性の高い金融商品を活用することで柔軟な運用が可能。
まとめ
金価格の4,000ドル突破は一時的な現象ではなく、世界の資本フローにおける深い変化を示しています。
インフレ、地政学リスク、金融政策の不確実性が続く限り、金は「安全資産」としての地位を強化し、次の節目である5,000ドルに向けた動きが加速する可能性があるといえます。
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